ンだ、ンだ、この雰囲気が良いンだォンナ。
景気が冷えてもあったか おかみ
「昭和」の香りがそこかしこに漂う。年期の入ったカウンターから。その脇のピンク電話から。色あせた蒸気機関車のパネル写真から。希代の名横綱・大鵬と収まった誇らしげな記念写真から…。
ここは仙北市角館町、富士通名店街。「居酒屋ろばた」は1970年に先代から店を引き継いで以来、和服の似合う千葉ヤヱ子さん(73)が切り盛りする。いろりもなければ炉端焼き料理を出すわけでもないのに、店名は「ろばた」。「何でだろうね、そんなこと考えたこともないよ」。笑顔に屈託がない。
看板メニューは「かやぎ」。数ある貝焼(かや)き鍋の中から、今夜はイカに決めた。みそ仕立ての鍋は殊のほか濃厚。平らげた後は、山の幸が恋しくなった。地元産の山菜をてんぷらにしてもらう。さすがは山菜の宝庫、揚げても鮮度が違う。
品書きに料金の表示がないのは店の良心の表れであり、客との信頼関係の表れ。常連客によれば「持ち合わせの心配をしなくても飲める」。勘定する客が「本当にこれでいいの?」と恐縮してしまうほどの安さなのだ。
それにしても客が来ない。来店した時間がちょっと早すぎたか?
店の繁盛記はまちの盛衰の歴史と重なる。東西70メートル足らずの名店街と、南北に交差する通りはかつて、生活圏を形成していた。美容院、米屋、菓子屋、洋食店、眼鏡店、総菜屋、鮮魚店、靴店、銭湯…。人口減少と郊外化の波に「市街地」がのみ込まれるまで、勤め帰りに“横丁の飲み屋”で一杯―は、日常のひとこまでもあった。
客足が目に見えて落ち込んだのは4年前の町村合併以後。歩いて数分の旧役場庁舎は合併で誕生した仙北市の分庁舎に変わり、上得意だった職員も他の庁舎に分散した。
1年365日通い詰めてくれた客もいたし、家族同然の付き合いをした客もいた。「大勢の人に面倒を見てもらったんだ。でも、もうみんな死んじゃったよ」。酔客であふれた往時を懐かしむ千葉さんの目は、どこか寂しげだ。
話の途中でなじみ客がのれんをくぐってきた。山田和夫さん(50)=同市角館町、タクシー運転手。千葉さんの息子と幼なじみで、千葉さんを実の母のように慕う。「1カ月も顔を出さないでいると『元気でやってるかな』って気になるんだ」と山田さん。気心の知れた客とのやりとりに、千葉さんの顔も自然とほころぶ。
「まだまだ頑張るよ。また来てよ」。千葉さんに見送られ、店を後にした。景気は冷え込んでも、老舗おかみはあったかいのだ。
2009.6.6付 さきがけonTheWebより
オラもホジね位、ノンベだった頃、
(呑む気ダバ、今だってノンベだはず?!)
先輩らに連れて行ってもらっていたし、一人でも呑みに行っていた店っコ。
けど一番良く連れて行ってくれた先輩は、もう….
しんみりと呑みたい時、講釈かけたい時、難しい話の時….
とにかく、思い出が沢山ある店の一つ。
病が良くなり、又酒呑めるようになったら、また行グべ….